「ねらわれた学園」見に行ってきました!(多分ネタばれしてます) [映画感想]
本当は見に行く予定はなかったのですよ!
でも見に行く予定だった「伏」の方の感想を見たらあんまり芳しくない内容が多くて・・・。
で、BLOOD-Cで本年映画アニメの締めくくりにするのはどうかな~という気分で行ってきました。
(ねらわれた学園の方の感想は割と良い風に書かれていたということもある)
監督の中村さんは魍魎の匣がとてもいい作品だったので、多分原作がこれでなかったらすんなり見に行っていたかもしれません。
私の中でねらわれた学園は角川映画全盛期の作品というイメージで、細田監督でヒットした時をかける少女の二匹目のドジョウ的な印象がどうしてもしてました。
それに主演声優がAKBの子だし。
それが中村監督だけど、とりあえず見なくてもいいかと思っていた理由ですけどね。
さて作品本編感想。
作品冒頭のケンジとリョウイチが桜の舞い散るなか出会うシーンで、「ああこの子がこの転校生と恋におちるのか!」と前情報の「短髪少女が主人公・転校生に恋」でそう思ってしまいました(笑)
だってケンジ君かわいい顔だしねぇ(*´Д`*)
絵や動きはいい感じでしたね。
色彩も彩度が高いのに優しい感じがする塗り方で綺麗でした。
あと、まあ演出だったのだろうけど桜などの舞い散るシーンの物量がすごかった。
必要かどうかは分からないけど、結構なシーン数を桜やらシャボン玉で埋め尽くしているので、印象には残る映像作りでしたね。
キャラデザはやさしい顔の作りで、男女問わずに線が細いのが今風だと感じました。
個人的に好きかと聞かれると、なんだか印象が薄い感じで好きではないけど嫌いではないという感想です。
声ですが、AKBの子がやっているとは聞いてましたが、新人声優として問題ない演技だとは思いました。
まあ彼女たちは普通にドラマとかにも出ているでしょうから、そこらのタレンントがやる声優と同様に見てしまうのも失礼ですよね。
全体的な声優のバランスとしては、なんだか良くないなと個人的には感じました。
このバランスの悪さの理由はよく分からないのだけど、渡辺さん本城さんを主役にしたのなら脇を固める声優はもっと別の人が良かったのではという自分の感覚的感想なだけです。
この作品ではキャラと声では斉藤先生(木内さん)が良くて好きでした。
さて本題のストーリーですが、なんだか一歩惜しい感じだなと思いました。
ゆりこの自殺未遂、携帯事件を使っての学園掌握、なぜか急に性格が変わっていったり学校に来なくなる同級生たち、その裏に渦巻く陰謀。
っと、いろいろ伏線を張ってシリアスな展開になるかと思いきや、いざという場面でケンジが水泳パンツの中から隠していた携帯電話を取り出して生徒会委員たちの前に放りだしたり、これでリョウイチとの全面戦争になるかと思いきや暴風のなか浜辺でご飯食べてナツキの料理に気絶したりと、ただ深刻に話を進めていくのではなくコミカルな展開になるのは意外性があってよかったなとは思います。
あと割と天候がころころ変わるのですが、これは現実世界ではなく各キャラクターの心理状況が表現されているからなのかなと思いました。
そう、各シーンは良いのです。
押しては引いて、画一な表現にならず雰囲気を押し出した演出など。
ただそれがいまいちうまくつながらなかった感じがしてしまう。
突然過去シーンになりなにか重要なことを言っているのにサラッとしすぎている。
また過去シーンと現実シーンのクロス場面ではどっちがどうなのか分かりづらい。
伏線ともいえるものが、やっぱりあいまいな感じで終わっている。
(シロはケンジの能力制御装置みたいなものだったのか?とかケンジの祖父とリョウイチの母の関係とか)
サラッと流すにはなにか重要すぎるようなことなのに、深くは触れていない。
(ケンジの祖父とリョウイチの母の関係はこっちで適当に想像しておけばいいほどの情報量であればいいのだけど、それ以上にこちらに情報が与えられているのでいまいち辻褄が合わないなと気になってしまう)
最後はケンジとナツキ、リョウイチとカホリの恋愛模様になって、タイムリミットでリョウイチは未来に帰らなくていけなくなってしまう。
その時点で私は「え、学園の陰謀はどうしたの?世界をどうするとかどうなったの?」と感じになってしまいました。
もうちょっとよく見たら把握できるかもしれませんが、展開のスピードについてけずポカーンっとなってしまいます。
山場である恋愛模様ですが、カホリの方は秘めていた恋心をキョウイチに告白するがそれは未来からきたキョウイチには受け入れられない気持ちで、それは彼女がどう頑張ろうとキョウイチには母がたどった苦労を彼女にさせたくないという気持ちがあったのは伝わってきた。
もう一つの恋愛模様。
ナツキとケンジなのですが、ナツキのキャラが私としてはいまいちだった。
スキンシップの表現がちょっと大げさすぎて、暴力的に見えてきてしまうのですよ!
ナツキがよくケンジに(親愛の情と照れで)後ろからド突くのですが、これがケンジが結構吹っ飛ぶほどで私が見てる分には「アナザーなら死んでた」レベルだった。
それがちょいちょいある。
まあどんなにド突かれても、ギャグテイストが大きい作品なら気にならないのですが、これはそれほどでもないのでナツキの身体能力だけ特出して良いのが目につきすぎました。
あえて書くけど渡辺さんの演技がというわけではないですよ。
絵の演出がねもうそんな感じなのですよ。
ナツキからの告白もあるのですが、ケンジは結構あっさりでこっちもあんまり胸キュンなシーンにはなってなかったな!
ケンジの能力の完全復活で、もう能力がほとんどないキョウイチを未来に送って帰ってくるのですが、この間1年分のどうなってこうなったのか説明は一切なし。
キョウイチが転校してきた時と同じ制服で帰ってきてナツキにのみケンジと過ごした時間の記憶が戻る。
もう何回か見れば伏線とか細かい描写とか拾えるのかもしれませんが、1回見たきりでは分からないとこが多かったように思います。
雰囲気とかは悪い感じではないので、もうちょっと話としてまとめてくれたらきっともっと良い作品になったのではないだろうかと思うのでそんなところがちょっと残念だったかな・・・・。
いつものおまけ絵
京極は入る間がなかったのでいませんです!
PS
何気にねらわれた学園関係の情報をみていたら、原作のオマージュみたいな設定も入っているみたいなのでそっちをみればわかるのかもしれないけど、時かけと違ってこっちはちょっとその部分が目立ちすぎているような・・・。知っている人にはうれしいけど、知らない人には不親切かな。
この手の情報は加減の問題のような気がするから、良い悪いではないのだけど。
(時かけの原作オマージュは知ってようが知らなかろうが本編見るのには影響ない。後日知ってみると違う見方ができる程度の要素だったからな~!!)
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