「言の葉の庭」みてきたよ!(やっぱりネタばれしてるので注意!) [映画感想]
この映画は画面からの情報量が多い。
アニメだと動きとか線によるものの情報とかが多いのだけど、これは色の情報量が多かった!
雨が降り注ぐ水面、その上には新緑の緑とその緑を映す水。
実写化と思うぐらい、またそれ以上に瑞々しい雰囲気を醸し出している。
この映画のテーマの一つが雨なんだろうな!
だから主人公の孝雄はわざわざ雨の日は学校サボって公園へいくのだろう。
雨は濡れないところで見るのはいいけどわざわざ外で見るとびしょびしょになるから私は嫌だな~!
孝雄と公園で出会う女性が雨宿りしているあの東屋って意外と吹き込激しいから濡れるんだよね!
あとこれは私の勝手な想像なのだけど、多分監督は東屋で年上の女性の足を高校生の男の子がそっと触っている風景が思い浮かんでこの話を作ったのではないのかな?
時々ドラマとか見ていても感じるのですよね、この人はこの場面を描きたくてこの話を作ったのでは?というものを。
だから孝雄は靴職人を目指している!
高校生が女性の靴に興味を示すってかなり特殊なのに、それもすでに自己流だけど自分で作るぐらいはまっているってどんな動機なのか、私は皆目見当がつかないです。
でもなんだか雨の日に毎度会う女性に引かれていった孝雄君の気持ちは分からんでもない。
女性の方は、毎度東屋でビールを飲みながらチョコレート食べている。
昼間(というよりも朝から)そうしている謎の女性。
意味ありげだけど、身なりとかは毎度服違うし、スーツやらそれに準じた格好でやつれた感じはしないのだな!
そして学もある。
そしてちょびっと出てくる彼女の私生活。
何事かあり精神的に追い詰められていて、ビールとチョコレートしか食べ物は味がしない状態。
この設定リアルだなーと感じた場面でした。
会社?にも行けずに元恋人に退職の手続きを頼む状態で、元恋人が彼女と電話するシーンがあるのですが、その元彼氏はベランダで電話してるのですよ!そして部屋の中では別の人間の声が・・・・。
え、不倫とか?
元彼別れてすぐ新しい彼女を作ったとか???
まあ詳しいことは結局謎なんですけどね。
ただ単に家族(姉・母とか)がいただけなのかもしれませんが、女性の情報がこの時点でほとんど分かってない以上邪推はしますよねー!!
よしこれで女性と孝雄の間に問題はない(-_-)ね!
そして孝雄君はなんとーくを装ってその女性の足のサイズを測ったりなんかして・・・・・。
まああんな風に言われればそれなりの年の女性なら自分のことだとは分かるし、嫌ならはっきり断るからそう言われて悪い気はしなかったのでしょうね!
と思っていたら季節は巡り梅雨の時期が終わり、雨の日の午前中のみ逢瀬は止んでしまう。
晴れの時に行っても二人はすれ違うばかり。
そして夏休みも終わり孝雄が学校に行くとあの女性がいる。
孝雄が最初に女性に言った「どこかで会ったことがありますか」はこのことだったのですねー!
(ベタなナンパセリフだなと思ったのだけど(笑))
彼女は古典の教師で名前は雪野、3年生の女子から酷いいじめを受けていたとのこと。
それが元で結局はその学校をやめてしまうことになったのだが、孝雄君としては雪野さんが教師ということでびっくりですよ!
でもいじめた先輩女子を殴りにいくのかというくらいの勢いで抗議に行ったくらい好きになっているわけなんですよ!
2人はまたあの公園で会う。
孝雄としてはただのOLかと思っていたら自分の学校の教師で、恥ずかしい(と自分で言っていた)夢まで語っちゃっているわけですからそれなりに頭にはきますよね!
そこにゲリラ豪雨。
またこの土砂降りの表現が良かった。
もう東屋など意味をなさないくらいの雨は屋根に溜まった水の塊として端から垂れてくるのですが、強風でそれが吹き流されていく感じがとてもいいです。
びしょぬれになった2人は雪野の家で服を乾かしながら、雨をみていた。
孝雄君としてはこれからまた会えるかどうかわからない相手、そして自分の気持ちに気が付いていればもう告白しかないですよね!
その告白に対しての雪野の「実家に帰るんだ」の返事。
まあやんわりしたお断りは妥当な選択ですよ!
個人的にこれから後の展開がもう駄目だった・・・・・・orz
この返事に孝雄君はブチ切れて帰ってしまう。
しばらくひとりで思案していた雪野さんだけど、いきなりマンションの部屋をはだしで飛び出し、階段をすっ転びながら追いかける。
階段の途中で雨を眺めいた孝雄君に抱きつき「あの雨の午前のあなたに、あの時の私は救われていたの!」と泣きながらのセリフ。
私としては(゜Д゜;)ハアーという感じですよ!
ブチ切れる孝雄君もどうかと思うけど、彼に好かれているの分かっていた27歳元教師の行動ではないよなー!
ま、この後2人には特別なことはないのですが、ここら辺の展開は新海作品らしいなと思います。
雪野さんは地元に帰って教師を続けていたのと、孝雄君が靴職人をあきらめずにいて、学校を卒業した頃に雪野さんに会いに行こうかなと言っていたのはよかったです。
(でも今までの新海作品からすると会いにいったかどうかかなり怪しい(笑))
というアニメ美術がすごく素敵な作品でした!!
あとちょこっと声優に触れるなら、27歳教師役が花澤さんではちょっとリアル感がないなとは思ったのですが、27歳女性なんていろんなタイプの人がいるのだから、これはこれでありだったのかなと見終わったあと思いました。
あー、すっごい絵が適当になってる~(笑)
キャラでは描きたいのが無かったので雰囲気で描きました。
足のサイズを計測するシーンはエロくしようとすればエロくなるのにエロくないのは凄いと思うけど、個人的はちょっとくらいエロい方が好みです。
(あそこでエロくしちゃったら台無しだけど(笑))
書き忘れてたけど、透明ビニ傘の表現にもこだわりを感じたなー!
同時上映の映画はネコの気持ちが表れていて可愛かったけど、あれ以上にはきっと膨らまず、結局宣伝としての出来はいいけど、作品としてみるなら普通な感じでした。
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